【お茶の種類:品種】台湾茶、その他の品種

 
 お茶は、チャノキ(茶の木、学名:Camellia sinensis)というツバキ科ツバキ属の常緑樹です。犬のなかに秋田犬やレトリバーやダックスフントなどの犬種があるように、チャノキにも多くの品種があります。台湾でお茶をつくるために栽培されている品種をご紹介してまいります。

 
 台湾での品種別作付け面積ベスト5である青心烏龍、金萱(台茶12号)、四季春、青心大冇、および翠玉(台茶13号)をご紹介してきました。これら以外は、あまり作付け面積は多くありません。そのいくつかをご紹介します。

 
 台湾茶 その他のお茶の品種

 
 

 かつて台湾省四大名種と呼ばれていたにもかかわらず、現在はあまり栽培されていないのは、硬枝紅心と大葉烏龍です。

 
 硬枝紅心は、割と大ぶりの直立した小喬木で、丈夫でよく育ちますが、茶葉の産量は中程度です。部分発酵茶用に使われ、特徴のある香りを持っていますが、茶湯の色があまりきれいにでないので、高く売れない品種です。台北郊外の淡水や石門郷などが主な産地です。

 
 大葉烏龍も、大ぶりの直立した小喬木で、丈夫な品種ですが、枝が比較的まばらなので、茶葉の産量は中程度です。もともとは台北郊外の汐止,深坑,石門などで栽培されていましたが、段々作付け面積が減っています。一方、東海岸の花蓮周辺で栽培が増えています。花蓮の方は温度が高く、大葉種であることとあいまって、発酵度の高いお茶をつくるのに適しています。フルーツや黒糖に似た香りのお茶ができるといわれています。

 
 大陸から伝わった品種で、もうひとつ代表的なのは鉄観音です。中国福建省の閩南安溪の地にルーツを持ち、三百年の歴史を持つ品種です。鉄観音の名前の由来は諸説ありますが、すべて皇帝とか神仙が称賛したという逸話となっています。台湾には、1919年に張兄弟が安溪から持ち帰って台北郊外の木柵で植えたのが最初と言われていますが、歴史家の考証ではもっと早い時期に鉄観音茶を台湾国内で栽培し売買した記録があるそうです。鉄観音種の茶葉を鉄観音固有の製法でつくったお茶を、台湾では「正欉鐵觀音」(チョンツンティエクアンイン)とよび、他の品種の茶葉を鉄観音固有の製法でつくったお茶を単に「鐵觀音」とよんでいます。

 
 その他、青心柑仔(チンシンカンツァイ)は台北近郊の三峡などで栽培されている緑茶用の品種です。また、21世紀に入って台湾では紅茶の消費量が増加しており、紅茶用の大葉種の品種である台茶8号(インドのアッサムから導入したJaipuri種を改良)、台茶18号(別名:紅玉、ミャンマー大葉種と台湾山茶の掛け合わせ)、台茶21号(別名:紅韻、Kyang種とKimen(祁門)種の掛け合わせ)などの作付けが増えつつあります。

 
 台湾で作付けされているお茶の品種のご紹介は以上です。中国大陸から伝来した品種もあれば、台湾独自に発展した品種もあるという品種バリエーションの豊富さも台湾茶の魅力であることがおわかりいただけたかと思います。

 


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