台北からちょっと足をのばして台湾茶 (1)九份
台湾旅行というと、ほとんどの皆さんがまず台北に行かれます。
日本からの直行便も基本的に台北行き(市内の松山空港/郊外の桃園空港)です。
台北からちょっと足をのばして台湾茶を楽しみたい、そんなときはどこを目指せば。。。
とっておきの場所をご紹介していきたいと思います。
第一回目は、台北から車で一時間ほど東に走るといける九份(きゅうふん、ジュウフェン)です。
かつて日本統治時代までは、金鉱の街として栄えたのですが、金鉱が閉山した後はひなびた寒村に
戻ってしまいました。
ところが、映画「非情城市」(1989)の舞台として脚光を浴びてからは、観光地として
発展してきました。日本では、映画「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルになったらしい建物が
あるとか、露店で売っている得体のしれない食べ物が、千尋の両親が豚にされたときにむさぼり
喰っていた食べ物に似ているとか、ひところ評判になり、以来人気の観光地となっています。
九份は台湾北部最大の貿易港・基隆にも近く、海のそばなのですが、どんどん坂を上った山のうえにあります。
だから、景色は山と海の両方が見渡せるパノラマです。
九份老街と看板のかかる路地の入口を入っていきます。
日本語で「九份古い街」と書かれているのが面白いですね。
ここを入ると両側には土産物屋や食べ物屋が立ち並ぶ商店街になります。
とっても台湾らしい風情が味わえる場所です。
通りの名前は、「基山街」(チーシャンジエ)。
いつ行っても、結構混んでいて、人の頭ばかりが見えます。
台湾風のスイーツ(豆菓子)やデザート(芋圓=タロイモもちの載った台湾風汁粉/あんみつ)、台湾風のスナック、遠くからでも臭いで分かる臭豆腐などなど、昼でも夜市のようなにぎわいです。
途中で、基山街から外れて、豎崎路(シューチールゥ)の階段を下ると、「非情城市」の舞台となったらしい建物や、「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルになったらしい建物が見えてきます。
写真の中央やや左下の赤いのぼりには、「非情城市」とあります。
写真中央上の大きな「阿妹茶楼」の赤いのぼりは、「千と千尋」のモデルになったという建物です。
有名な阿妹茶楼の写真はごらんになったことがあるのではないでしょうか。
台湾、そして九份のシンボルといっても過言でない建物です。
ここを見て満足して、そのまま坂道階段を下って、バス停の方に降りて、台北に帰ってしまう人が多いのですが、それは残念っ!
お茶を飲んでくつろぐなら、もう少し我慢です。また、階段を登って、先程の基山路に戻りましょう。
もう少し先まで歩くと、商店街は途切れて、見晴らしのよい
場所に出ます。
冒頭のパノラマ写真はそこで撮影しました。
その先には、店内からよい景色が見渡せる茶館がいくつか並んでいます。そのひとつに入って、お茶と景色を楽しみましょう。
左の写真は、そんな茶館のひとつから、瑞芳の港のほうを写した写真です。
さて、台湾の茶館で何を頼めばよいか、それは行ったときの気候で決めるとよいでしょう。
夏の暑いときは、やっぱりアイス(冰的,ピンダ)ですね。タピオカミルクティー
(珍珠奶茶、チェンチュウナイチャー)とか、お好みで。
暑くはないけど、わりと暖かい時期は、高山茶(カオシャンチャー)とか高冷茶
(カオロンチャー)といった、標高の高いところで採れたお茶が体の熱を冷まして
くれます。
台湾でも真冬は寒い、そんなときは体を温める熟焙タイプのお茶がおすすめです。
当店の商品でいえば、凍頂烏龍茶(トンティンウーロンチャー)ですね。
台湾の茶館で飲んだ台湾茶と同じ味が自宅で味わえると、ご好評をいただいて
おります当店のお茶、暑さにむかう、これからの季節には、清香タイプの軽発酵・
軽焙煎のお茶がおすすめです。